アットホームを検索すると、大阪の郊外、ボロい連棟テラスを210万円で発見。
路線価でいうと250万円の土地になるが再建築不可なのでそんなもんだろうか。
家賃3.5万円で表面利回り20%になるので、収益還元法で値付けされたと思われる。
物件資料にやる気がなく、設備情報が「電気」しか載っていない。
LPガスとか上水とかせめて書くことあるやろう!
と言いたくなるが、書けない激安な事情があるのだろうか?
写真を見た感じは、年式の割に綺麗そうだ。
そこで早速問い合わせる。
仲介業者のwebページの問い合わせフォームから質問を送信。
・下水に接続されているのか?
・物件の住所を教えてくれ。
上記の2つを質問した。
安ければ築年数は気にしないが、トイレは下水接続の水洗式に限る。
汲み取りの物件を水洗化したり、そのまま入居者を付ける自信は僕にはない。
物件の住所がわかると、googleMapで下見ができる。
これでざっくりとした街の様子や、交通の便を調べる事ができる。
回答内容
結果からいうとかなり美味しい。
担当の兄ちゃんは20代前半だろうか、やる気がないのかわかっていないのか
物件の良さを十分に物件資料に落とし込めていない。
下水に接続されている。下水の接続図面を添付してくれた。
下水接続はかなりのメリットにもかかわらず、物件情報に載っていない。
物件検索機能の下水道にチェックを入れると、検索に引っかからないのだ。
だから、見逃している人が多いのだろう。
下水接続で210万円なら安い。
土曜日に現地調査に行く事にした。
買う気満々なので、内見の手配もした。
内見でわかった事
トイレの状態が気になっていた。
下水接続はされているものの、トイレの写真が事前になかった。
どんなボロい状態なんだろうか?
和式やと交換するのめんどいで。と思っていた。
とビビっていたがナウな温水水栓便座がついていた。
クッションフロアを貼るだけで良さそうだ。
その他にも簡単なリフォームがされている点がいい。
キッチンが交換されていて、油汚れがない。
1階和室の砂壁は白基調のものに塗り直されており、清潔感がある。
売りに出されている事情
どうやら最近まで老人が住んでいたようだが、入院する事になり、家を手放す事になったようだ。
物件の所有者は、老人の友達らしい。
どの程度仲のいい友人なのかはわかならいが、気前のいい人で無料で住まわせてあげていたのか
はたまた、生活保護を受給させて家賃をしょっぴいていたのかは分からない。
下世話な事を考えてしまったが
部屋がリフォームされていたので、本当に心優しいオーナーが友達の為に部屋を工面してあげたのかもしれない。
物件の外観を見ていると隣人に遭遇
不動産屋の兄ちゃんと外観を見ていると、隣人のおばちゃんに遭遇。
まるまる太っている。元気に買い物かお散歩に出かけるようだ。
「あら、あなたち不動産屋さん?」
「この前の台風で瓦が飛んで大変なのよ。あの時はボトボト瓦が落ちてきて怖かったわ。
まだ、雨漏りはしてないけど、直した方がいいんじゃないかしら。」
「オーナーには言ってるんだけど、何にもしてくれないの。」
「ここに来て20年くらいになるけどこんなの初めてよ」
なんとも、値引きの材料を僕にパスしてくれる。
不動産屋の兄ちゃんは、「え、まじなん、それやばいやん」と顔面蒼白。
まぁ雨漏りしてなかったら、ええか。
アカンかっても屋根登って、瓦貼ってコーキングするくらいなら修理費はそんな高くないやろう!
という事で指値の材料にさせて頂きました。
おばちゃんありがとう。
指値交渉
不動産の本を読んでいると、FAXでどぎつい指値を送信シタ!
という人もいたので、家に返ってじっくり考えてからコンビニFAX送信しようかと思ってのですが、
それはできないようです。
買付けしたいなら、不動産屋の事務所で買付証明にハンコを押してくれという事になったので、
帰りの車の中で値段交渉をする。
「そうですね。屋根を直すとなったらかなりお金かかりそうですね。」
「屋根の修理費を考えて170万円でどうでしょうか?」
とテンション低めでお願いしてみる。
もともと210万円なので40万円の指値です。
屋根の修理なんてするつもりはない
本当に修理するならもっとガツンと指値をしてもいいですが、
リフォームされていて、下水もつながっているので
この物件、本当に買いたいのでぼちぼちの指値にしました。
もっと攻めようかどうしようか?と迷いに迷った末の170万円です。
不動産屋の兄ちゃん「わかりました!それなら、向こうに話を持っていけそうです。」
え、めっちゃあっさりやん。
ほんまはもっと行けたのかもしれません。
事務所に帰って買付証明を書いていると、決済日の予定まで決めてしまいました。
すんなり買える感じになってしまったので、170万円は余裕の許容範囲内だったのかもしれません。
2日後に、売り主がOKしてくれたとの連絡を受けました。
運用戦略
リフォーム
とりあえず、DIYでそこそこ直します。家賃の5ヶ月以下の費用を目安にするとええとどこかの本で読みました。
まぁしかし、DIYで修理するのは楽しそうなので趣味と思ってやりたい事はやったらええのかと思います。
リフォームはやればやるだけバリューアップするので。
入居付けの営業は僕にとってめんどくさいので、設備でバリューアップして差別化する個人戦略をとってもいいのかと思っています。
まぁしかし、築古テラスハウスに住む人は、そんな綺麗な家を求めていないでしょう。
ぼちぼちのリフォームでスパッと客が付くバランスの取れたリフォームの見極めが大切です。
長期的なはなし
さてこの物件は再建築不可です。
連棟テラスなので、テラスの所有者全員が納得しないと再建築できません。
おまけに接道もしていません。
広めの公道から砂利の私道を歩いて本物件があります。
この私道はテラスハウスの住人しか使わないので、このテラスハウスをすべて購入すれば接道して
再建築できるかもしれません。
また、前方にはボロ戸建てが建っていているので、そちらをゲットしても接道します。
テラスハウス全室と前の戸建てもすべて購入できると立派な木造アパートメントを建てる程の面積になります。
土地をまとめたい人に売ってもいいですし、
自分で新築を建ててもいいかもしれません。
私は個人投資家なので、まったり時期を待ちます。
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